MSOLSDGs

SDGsに結びつく事業へManagementの力で貢献する。

MSOLファウンダー 高橋 信也

青臭いと言える理想を泥臭くリアルに追い求めていくのが当然のミッション

「会社とはそもそも何なのか?」、「企業とはどうあるべきか?」。その議論は尽きることがありませんが、おそらく絶対的で普遍的な正解などありません。とはいえ、人が集まり1つの組織としてまとまって行動を起こすようになった理由は明快です。共通した目標や目的があり、志や理想を共有できる仲間とチームを組むことができれば、個人では到達できない大きな目標を追求していくことが可能だと気がついたからです。言ってみれば、家族や村といった「社会」が生まれていくのと似たようなプロセスと要因で、「会社」もまた生まれてきたのだと言えます。

では会社という集団で追い求める目標とは何なのでしょうか。確実に言えるのは、そこに参加したメンバーたちが生きていくための糧、つまり利益を生み出すことが大目標の1つだということです。ただし「利益だけが糧なのではない」「生きていくためだけに働いているわけではない」という個人や組織のほうが圧倒的に多い、というのも事実。ではいったい、何に重きを置き、企業活動の軸にしていくのか。そこに現れる「違い」こそが企業ブランドというものの原点ではないでしょうか。

個人の間にも「違い」はあります。「少しでも多くの富を得て、ぜいたくな人生を歩みたい」という人もいれば、「社会の発展に貢献して、より多くの隣人と幸せを共有したい」という人もいるように、個の集合体である会社・企業にも同様の「違い」は現れます。つまり、個人で言うところの人生観や価値観が、会社・企業におけるブランドあるいはコアバリュー、ミッションということになります。

私たちMSOLは創業以来ずっと「Managementの力で、社会のHappinessに貢献する」ことをミッションとして掲げてきました。言い換えれば、このミッションに共感・賛同した個人の集合体がMSOLというチームの実像だということです。もちろん利益は追求します。上場企業となった今、株主の皆さんに貢献することも大きなミッションです。ただし社会の向上や発展にコミットしていくことにも軸足をしっかり置いて、前に進んでいくことを誓い合い、ワンチームとなっているのがMSOLなのです。

そもそも私たちが強みとしているManagementにおける専門性は、世にある「会社」ばかりでなく「社会」を形成する多様な組織に必要とされています。ですから、私たちが本来あるべきパフォーマンスを実現して成果を上げていけば、必ず「社会への貢献」に直結していくものと確信しています。社会貢献という言葉は、ともすればキレイゴトとして捉えられがちですが、この青臭いとも言える理想を泥臭くリアルに追い求めていくのが、当然のミッションというわけです。

組織と個人が目標達成と課題解決を図っていこうという枠組み=SDGs

会社・企業の価値観は様々に異なるものですが、その一方でお国柄や地域性というものも絡んできます。例えば米国やヨーロッパの企業は、利潤を生み出す装置としてのパフォーマンス向上に重きを置く機能型集団が多いと言われますが、日本の企業はまるで「家」のような共同体集団としての傾向が色濃く現れていました。戦後日本を代表する経営学者・三戸公さんが著書『家の論理』で示した通りです。同時に、地域社会や日本社会とのつながりを強く意識する傾向もあり、これについては渋沢栄一さんが明治時代以降、ずっと体現してきた「株式会社も社会の一部なのだ」という合本主義の思想などが底流にあるからでしょう。このように、その国の歴史的背景や長年蓄積してきたカルチャーが、会社という組織のあり方にも大きな影響を与えています。私自身、こうした「違い」については学生時代から強く関心を抱き、わざわざ論文を書いたりもしていました。

ともあれ、独自の日本流経営は今から30年以上前の1980年代にピークを迎え、製造業を中心にグローバル市場を席巻。欧米の列強企業もその躍進ぶりに、脅威と敬意の両方を抱きつつ採り入れるべき利点を吸収しようとさえしました。米国の著名な社会学者エズラ・ヴォーゲルによる『ジャパン・アズ・ナンバーワン』は世界的ベストセラーにもなりました。しかし直後のバブル崩壊により、日本は長い冬の季節に遭遇しています。「失われた20年」という自虐的な形容は、2020年を迎えた今「失われた30年」と言い換えられるようになりました。その間、どの企業も復活へ向けて必死でもがき、再び欧米先進企業から学ぼうと、利益重視の機能型組織へ生まれ変わろうともしてきました。

繰り返し言いますが、会社のあり方に絶対的な正解などないことは、この数十年の歴史をふり返っても明らかです。家族のような共同体組織が根づいてきた日本を海外企業が真似ようとした時もあれば、日本企業が欧米の機能型組織から学ぼうとした経緯もある中で、近年になって浮上してきたのがSDGs(Sustainable Development Goals。持続可能な開発目標)というものです。貧困、教育、福祉、エネルギー、平和、働きがい、技術革新等々に関わる17の目標を世界中で共有し、産官学を問わずあらゆる組織と個人が、その目標達成と課題解決を図っていこうという枠組み。国連で採択されたこの枠組みを、すぐに世界中の企業が自らのミッションとして採り入れていったことから大きなムーブメントが生まれています。あえて大雑把に捉えれば「社会貢献」という美名を改めてミッションとして受け止めるムーブメントだと言えます。

SDGsも働き方改革も、私たちが皆Happinessを手に入れるチャンス

SDGsを巡る近年のムーブメントは素晴らしい現象です。「キレイゴト」を泥臭く追いかけ続けてきたMSOLとしても、強大な追い風だと感じていますが、同時にこの世界的社会現象を絵空事で終わらせてはならない、という問題意識もまた募らせてもいます。エネルギー問題であったり技術革新であったり、SDGsが掲げる項目にダイレクトに結びつく事業のManagementをリアルに実行しているMSOLですから、1つひとつの目標達成がいかに難事業なのかを肌で実感しています。キレイなSDGsバッジを経営陣がスーツの胸に飾るだけで、やがては忘れ去られるような期間限定キャンペーンにしてはいけない。そう強く感じているのです。

むしろSDGsのムーブメントは実利優先の機能型組織の文化が根ざした国々よりも、社会との一体感を意識した共同体組織のDNAを持つ日本にとって、大きなビジネスチャンス到来だと捉えるべき。同じく時代のムーブメントの1つである「働き方改革」にしても、生産性向上のための数値目標とだけ捉えるのではなく、私たち皆がHappinessを手に入れるチャンスと捉えるべき。そう強く感じたことから、私たちはMSOL Brandをもっと世の中に知ってもらうためのチャレンジを開始しました。

「会社は単にお金を稼ぐための場所ではなく、志や理想を共有した仲間とともに大きな社会課題に挑み、その営みで得る幸福感を共有する場でもある」という価値観が私たち日本人の遺伝子にはしっかりと組み込まれています。MSOLが担うのは、そのポテンシャルを一緒に開花させていくお手伝いです。「競争のないところにイノベーションなど生まれない。ただし、イノベーションを実現するには多様な仲間との共創関係が不可欠」という認識も日本人には根づいています。必要なのは、前向きな価値観や意識をしっかりと結果に結びつけていくためのManagement。MSOLには、このManagementを成功させる知見とノウハウが揃い、さらなる進化へ向かおうとしています。利益を上げていくための課題、社会を良くしてHappinessを拡げていくための課題、その双方に必要なのは、本質をしっかりわきまえたManagementであり、今まさに世界が、社会が、時代が、私たちの力に期待してくれているはず。そう肝に銘じながら、私たちは自らのミッションと向き合っていきます。

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