リクルートグループ全体のIT環境刷新(FAT環境→VDI環境)プロジェクト

世の中で多様な働き方が叫ばれる中でリクルートグループも、より柔軟なIT環境を提供し、かつコスト低減を図るための大型プロジェクトに臨みました。MSOLは、全体PMOとしてプロジェクト立ち上げからグループ全体へのVDI導入の実行支援を行いました。

プロジェクト概要と参加メンバー

業種
インターネット関連 広告/人材サービス(人材紹介・人材派遣)/出版/その他サービス
期間
2年
プロジェクト規模
約500人
MSOLの役割
プロジェクトマネジメント計画・実行支援
  • のイメージ
    高岡 洋平アソシエイトディレクター
    2011年キャリア入社

プロジェクトの経緯

ブラックボックス化したプロジェクトの立て直し・整理からスタート

リクルートグループにおけるVDI導入プロジェクトは、目的の異なる2つのプロジェクトを同時に実行するプログラムマネジメントの要素を持つものでした。元々、目的の異なる2つのプロジェクトが同時に動いていたのですが、双方のプロジェクトで情報連携が不十分で、状況がブラックボックス化している状況でした。

このままプロジェクトを進めると環境はできあがるものの、サービスとして提供できるものにならないリスクや後続フェーズで手戻りが大量に発生し、コスト・スケジュールに大きな影響を与えるリスクが高い状況でした。 そのような状況下でMSOLは、リクルートテクノロジーズ様のプロジェクト推進部(大規模プロジェクトの推進を行う専門部署)の皆様とともに、PMOとして参画し、プロジェクトの立て直し・整理から行うことになりました。

2つのプロジェクトの統合(ワンマネジメント)

まずは別々に稼働していた2つのプロジェクトをワンマネジメントで管理・推進をするため、PMOとして全体的なプロジェクト計画書の策定やマスタースケジュール・体制の再整理などの資料作成支援を行いました。 また、それらの準備とともに、それまでバラバラに運用されていた会議体や、各種管理ドキュメント・ツールの整理と統一化、プロジェクト全体への説明を行いました。

それぞれで動かしてきたものを一気に変えることになるため、極力、メンバーに負荷を掛けない形を目指し、PMOが手を動かしながら変更を行い、プロジェクト全体への説明も現場視点でどのようなメリットがあるかを意識しながら説明を行うことで腹落ちできるような進め方を意識しました。

その結果、プロジェクト終了時に「管理手法、情報伝達、上位マネジメント層への報告や相談といったプロジェクトマネジメントがしっかりなされていた」、「作業内容や手順がきちんと整備されていたため、大きなミスなどなくサービスインを迎えられた」などの声をいただけました。

プロジェクトの流れ

大規模かつ高難易度のプロジェクトでしたが、全体で綿密にコミュニケーションをとりながらプロジェクトを推進しました。

  • STEP01

    プロジェクト管理の方針、ルール決め

    2つの目的の異なるプロジェクトを1つのプロジェクトとして、統合推進・管理を行う為のプロジェクト管理の方針やルールの立て付けをお客様と検討の上、資料化を行いました。

  • STEP02

    手戻り防止のためウォークスルーを実施

    大規模プロジェクトであるため、要件定義以降で大きな手戻りが発生しないようプロジェクト内外の関係各所を集めた全体ウォークスルーを企画し、事務局として、ウォークスルー実施のための運営を行いました。

  • STEP03

    進捗状況の可視化、不具合管理の実施

    結合テスト、システムテスト工程では、テストの進捗状況の可視化や日次でのレポート対応、テストで挙がった不具合管理などを実施しました。

  • STEP04

    グループ各社への検証を実施

    リクルートグループの全社に対してのVDI環境でこれまで通りの業務が実施できるかどうかの各社検証工程では、PMOとして週次で進捗状況を確認しました。

  • STEP05

    新規環境のリリースおよび問題点の分析

    VDI環境をリクルートグループ各社にリリースし、各社単位で段階的に移行を実施しました。PMOとして朝会・夕会の設計・会議運営や、移行の中で発生した問題、問合せ対応の傾向分析を行い、朝会・夕会での報告などを実施しました。

私たちは、上述したタスクの進捗管理や課題管理、リスク管理などのプロジェクト管理だけでなく、テストの実行支援、ユーザとなるリクルートグループ各社からの問合せへの対応や、問い合わせ内容の傾向分析など、状況に合わせて計画・管理以外の現場実行支援もお客様とともに実行しました。

お客様と一緒になり、推進・支援を行うことでプロジェクト内に潜在化している課題の検知や実効性のある改善案の検討などを行うことができます。また、一緒にプロジェクトを動かしているという一体感から信頼関係も醸成でき、そのような積み重ねがあったからこそ、現在に至るまでお付き合いをさせていただいていると考えています。

"お客様がかゆいと感じているところを見つけ、かゆいところに手が届く"という実行支援のスタンスこそ、MSOLが大事にしていることであり、特長であると考えています。

プロジェクトの中で工夫したこと

このプロジェクトは、リクルートグループ全従業員のIT環境を変えるという非常に大規模であり、かつステークホルダーが多数存在し、プログラムマネジメントの要素も含まれるといった難易度の高いプロジェクトでした。

参画当初から進行スケジュールが五月雨で、PMOとしてプロジェクト運営の再整理を行うことは苦労しましたが、お客様とすり合わせの上、プロジェクト内の各チームにPMOを設置し、チームの内部にまで踏み込んで実行支援を行いました。その上で、統括PMOとしてプロジェクト全体としての整合性やチーム間のバランスが取れる仕組みにしたことで、プロジェクトを円滑に推進できたのではないかと考えています。

もちろん、私たちPMOが入っただけではプロジェクトの成功はなしえません。お客様と一丸となって、プロジェクトの成功に向けての最適な進め方を密に連携。そのことによりプロジェクト推進部のパフォーマンスを最大限に発揮いただけたことが、最も大きな要因だと考えています。


(タイトルはインタビュー当時)

お客様の声

プロジェクトをマネジメントするために、PMOの力を最大限発揮しプロジェクトを成功に導くことができました。

高難易度・短納期のプロジェクトを一貫して大きな混乱させることなく推進できたのはMSOLさんのPMOチームの存在がキーのひとつでした。日々、新たな問題や課題が発生しましたが、スピード感をもって判断をしていくために、各ユニットに張りついたPMOメンバーが、情報を中央のPMOに集約できたことで、プロジェクト全体で整合性の取れた判断を素早くすることができたと思っています。

プロジェクトを円滑に推進するには、当たり前のことを確実にやることが重要です。MSOLさんには、進捗管理、課題管理、リスク管理、会議のファシリテーションと様々なマネジメントタスクをサポートいただきました。おかげさまで、大きな手戻りもなくプロジェクトを推進することができ、結果的に大成功させることができました。

ITインテグレーション本部
プロジェクト推進1部
プロジェクトサポートグループ
グループマネジャー 大塚 敬文様
※2019年9月時点の所属になります。

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